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FIA-F2のエントリーリストに思うこと

 

Racing Engineering

Photo: Zak Mauger/FIA Formula 2 (Racing Engineering)

先日、今シーズンのFIA-F2エントリーリストが更新されました ( FIA Formula 2 Championship’s 2018 Teams confirmed – Formula 2 )。シリーズ撤退と見られていたRussian Timeが一転残留となった一方で、シリーズ創設時から参戦してきたRacing Engineering (RE) がまさかの撤退。また新規参入が予定されていたFortecが参戦取り止めとなり、エントリーは昨年と同じ20台ということになりました。

 

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2017シーズンレビュー(1) FIA F2

 

Charles Leclerc, 2017 FIA F2 Champion

Charles Leclerc won the FIA F2 Championship in 2017 (Photo:Hello Monaco)

年の瀬ということで、今シーズンの各ジュニアカテゴリーを振り返ってみたいと思います。まずはF1直下のカテゴリーであるFIA F2から。

 

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牧野任祐のF2昇格は妥当か?

 

Russian Time F2

Photo:FIA Formula2

あまり噂の段階では書きたくないのですが、少し気になったので……。

アブダビで行われたFIA F2のポストシーズン・テストに牧野任祐がRussian Time (RT) から参加しました。既にオートスポーツ誌などでも触れられていますが、RTは今季チームタイトルを獲得した強豪ではあるものの、来季のエントリーリストには記載されておらず、シリーズ撤退が有力視されています。

 

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ルクレールが初のGP3~F2連覇か? 2017 FIA F2プレビュー

さて、こちらも開幕後のプレビューです(^^;)

昨年はシリーズ参戦初年度のPrema Racingが、シリーズ史上初のドライバーズ1-2独占と圧勝した”GP2改め新生FIA F2”ですが、今シーズンも彼らの強さは続くのでしょうか?

 

本命Premaは変わらず。LeclercはGP3と連覇?

今季のPremaはCharles Leclerc(モナコ)&Antonio Fuoco(イタリア)というルーキー二人を起用しました。いずれもフェラーリ・ドライバーアカデミーに所属し、Leclercは昨年のGP3チャンピオン、Fuocoも同3位と好成績を残したコンビです。

開幕ラウンド・バーレーンでは早速フロントロウを独占。Fuocoは規定違反が見つかり降格となったものの、Leclercはレース1で表彰台、レース2ではピットストップしながらのごぼう抜きで初勝利を挙げ、早くもタイトルの本命に躍り出ました。開幕戦を見る限り、今年もPremaがシリーズをリードして行くのは間違いなさそうです。

ちなみにこれまでGP3とGP2を連覇したドライバーはまだ一人もいません。今後、FIA F3との合併によりGP3は消滅する可能性もあり、Leclercが最初で最後の連覇を達成するのでしょうか?

 

RowlandはDAMSの体制次第か

そんな彼らの対抗馬と見られるのは、DAMSに移籍した2年目のOliver Rowland(イギリス)15年にFルノー3.5でチャンピオンに輝いた後、昨年MP MotorsportからGP2にステップアップ。実績の乏しいチームながら、中盤のシルバーストーンを終えた時点でランキングトップに立つ活躍を見せました(最終的には9位)

RowlandはFルノー2.0および3.5時代、日本で今”旬”なPierre Gaslyとタイトル争いを演じたライバル。FルノーEurocupではGaslyがチャンピオンでRowlandは2位(ちなみに3位はエステバン・オコン)、翌年の3.5では、Gaslyは未勝利ながらランキング2位、Rowlandは2勝を挙げたものの4位でした(チャンピオンはカルロス・サインツJr) この二人が再び相見えるところを見てみたいですね。

ただ一つ気がかりなのはDAMSの体制面。Formula E開始以降、チームの主力はそちらに注がれており、実際この2年間タイトル争いとは全く縁がありません。現状ではPrema優勢は間違いなく、相当なインプルーブがなければ、タイトル奪還は厳しいでしょう。

 

最後のチャンスに賭ける松下

その他、注目のドライバーを挙げると、Russian Timeに移籍した2年目のLuca Ghiotto(イタリア)と3年目を迎える松下信治。それに昨年GP3でARTのチームメイトだったAlexander Albon(タイ)とNyck de Vries(オランダ)、Formula V8 3.5 2位のLouis Deletraz(スイス)のルーキー3人でしょうか。

GhiottoはGP3時代、チャンピオンは獲れなかったものの、エステバン・オコンよりPP数・勝利数とも上回った速さの持ち主。昨年はTridentという弱小(失礼!)チームながら1勝&ランキング8位を獲得しました。Russian Timeはレースペースに定評があり、開幕ラウンドでもレース1でArtem Markelovが優勝、レース2でGhiottoが2位に入っています。予選ペースさえ改善されれば、対抗に躍り出ても不思議ではありません。

松下にとっては間違いなくF1へのラストチャンスとなります。今年スーパーライセンスの基準を満たせなければ、彼の欧州での活動は間違いなく終了でしょう。

上位を走る速さ自体はあるのですが、レース・マネージメント(と言ってもFIA F2の場合、ほぼタイヤ管理)が不得意なのと、つまらないミスが多いのが難点です。昨年は特に自らのミスでせっかくのチャンスをフイにする場面が多く、そこが改善されない限りトップ3はかなり難しいでしょうね。

そもそもジュニアの同一カテゴリーで、同じチームに3年以上在籍するのは、あまり誉められたものではありません。ART Grand Prixはこの10年間でタイトルこそ二度(09年ニコ・ヒュルケンベルグ、15年ストッフェル・ファンドゥーン)に止まっていますが、ジュール・ビアンキ、エステバン・グティエレス、昨年のセルゲイ・シロトキンなど、毎年常に一人はトップ3に送り込んでいる強豪です。そんなチームで3年間一度もトップ3にも入れないなら、F1など望むべくもないでしょう。

 

シリーズ全体を見渡すと、昨年のトップ6のうち5人が卒業したことで、総じて小粒感は否めません。エントリーもCarlinが撤退して10チーム20台に減少しており、競技レベルは昨年より若干低下しているでしょう。それでもFIAの冠が付いたことで、F1に最も近いシリーズとしての地位はむしろ盤石になったと言えます。

 

ミッドシーズンレビュー(1):GP2

昨年のStoffel Vandoorne圧勝とは打って変わり、今シーズンのGP2は開幕前の予想通り、本命不在の大混戦となっています。

手前味噌ながら当方のプレビューでタイトル候補に推した二人、Sergey Sirotkin(ART)とPierre Gasly(Prema)が現在同ポイントでチャンピオンシップをリードしています。どちらもスタートは出遅れたものの、7月の4連戦、特に直近の2ラウンドで一気に勢いに乗ってきました。所属チームの体制を考えても、このままタイトル争いの軸になるのは間違いないでしょう。

その一方で、私が本命に挙げていたAlex Lynn(DAMS)はここまで2勝こそしているものの、バクー以降精彩を欠きランキング9位と低迷しています。先日のホッケンハイムでは復調しましたが、DAMSの成績自体も昨年から下降気味で、FEへの注力やGP3とのダブル参戦開始の影響があるのでしょうか?

ルーキーではAntonio Giovinazzi(Prema、FIA-F3 2位)がバクーで2連勝するなど現在ランキング4位、Oliver Rowland(MP、FR3.5チャンピオン)は未勝利ながらコンスタントに上位入賞を繰り返し、一時はランキングトップに立つなど(現在は5位)初年度から活躍しています。Luca Ghiotto(Trident、GP3 2位)もここ数戦、光る速さを見せており、いずれも来シーズンが楽しみな存在です。

チーム別に見ると、新規参入の名門Prema Racingが一時ドライバーズで1-2を形成するなど、初年度から遺憾無くその強さを発揮しています。ARTからチーフエンジニアを引き抜くなど、体制強化の効果がハッキリと出てますね。またRussian Time(RT)とRacing Engineering(RE)は今年も上位で高値安定しています。どれだけドライバーが変わっても毎年上位にいるというのは、それだけベースのチーム力が高いということでしょう。

一方、先述の通り名門DAMSが7位に低迷。同じくCarlinとArdenの英国勢も、ブービー&最下位という名門らしからぬ順位に落ち着いています。CarlinはGP3撤退に加えFIA-F3でも不振で、現状では米国での活動に主軸が置かれているのかもしれません。

日本注目の松下選手ですが、モナコのスプリントレースで優勝、FLも3回獲得してはいるのですが、現状では来年のF1昇格は99%無理でしょう。速さ自体は決してライバルに引けを取らないのですが、かと言って何か飛び抜けているわけでもなく、残念ですがたとえF1に行ってもペイドライバー扱い、バックマーカーで終わるのが関の山です。ホンダがどうしてもF1に乗せたいなら3年目の可能性もありますが、個人的にはF1昇格?のVandoorneと入れ替わりで、ダンデライオンからSF参戦というのが、順当のような気がしますね。

さて、タイトル争いは同点首位の二人から5位Rowlandまでが僅か14点差の大混戦です。12位の松下選手まで加えても差は50点程度なので、1ラウンドで最大48点獲得できることを考えると、1戦ごとに大幅に順位が入れ替わる可能性もあります。ただチーム力を考えるとMPのRowlandは少々厳しく、やはり地力のあるPremaとART、GaslyとSirotkinが中心になるでしょう。そこに安定のRTとREのドライバーたちやLynnが絡んでくる展開でしょうか。