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2017シーズンレビュー(2) FIA F3

 

Lando Norris won the FIA Formula3 European Championship 2017 with Carlin

Lando Norris and Carlin team (Photo:FIA F3)

前回のFIA F2に続いて、今回はFIA F3を振り返ります。

MuckeやT-Sportがシリーズから撤退し、僅か5チームになってしまった今季のFIA F3でしたが、そのレース内容は昨年を上回る充実したものでした。

 

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ミッドシーズンレビュー(3):FIA-F3

今シーズンのFIA-F3はLance Stroll (Prema) がほぼ独走中で、タイトルはほぼ間違いないでしょう。というより、Prema勢がランキング1-2-4位なほか、トップ8のうち6人がPrema勢とHitechGP勢で占められるという歪な状態です。過去2年はCarlinやVan Amersfoort (VAR) が対抗していましたが、今シーズンはほとんど勝負になりません。

これは大富豪(Prema=Strollパパ、HitechGP=Mazepinパパ)に買収されたこの2チームが、その資金力を元に風洞を使ってエアロ開発までしているのが主な原因です。レギュレーションのグレーゾーンを衝いたこの行為に、FortecやDouble Rなどのチームが抗議、撤退したことにより、昨年から10台以上もエントリーが激減しました。そして彼らの懸念通りにPremaとHitechGPが支配するシーズンとなっているわけです。

では台数が減った分、少数精鋭なのかと言えばそうでもなく、むしろ昨年一昨年と較べて、明らかにレベルは低下しています。昨年はFelix Rosenqvist (Prema)、Antonio Giovinazzi (Carlin)、Charles Leclerc (VAR) が、一昨年はEsteban Ocon (Prema)、Rosenqvist (Mucke)、Max Verstappen (VAR) が、熾烈なタイトル争いを繰り広げましたが、残念ながら今年は彼らに匹敵するような人材は見当たりません。

前述の2チームに対抗するため、その他のチームの持ち込み資金の要求額が増加した結果、ペイドライバーが多くなってしまいました。Motoparkがレッドブルとフェラーリの育成ドライバーを抱えてるのが代表的で、Leclercも本来はVARで2年目を過ごす計画でしたが、持参金が足りずGP3へスイッチしたほどです。

さすがにFIAも対策に乗り出し、来シーズンから風洞の使用やエアロ開発は禁止されることになりました。それでも資金力の差は影響するでしょうが、少なくとも格差是正はされるものと思われます。

ドライバー別に目を移すと、Verstappenに影響されて、昨年カートから一足飛びにFIA-F3へステップアップしたCallun Ilott (VAR) とAlessop Lorandi (Carlin) ですが、いずれも今年は勝利を挙げるなど昨年から進歩自体は見られるものの、その度合いは小さいですね。GP3ほどではないにせよ、FIA-F3もFルノーよりは明らかに走行機会は少なく、経験を積むためのマイレージが足りていないのでは? 来シーズンにはこの2年間、FIA-F4やFルノーでじっくり走り込んできたLando Norrisが参戦してくるでしょうが、初年度から彼ら二人を上回ると思います。

イタリアとSMP(北欧)の各FIA-F4からステップアップしてきたRalf Aron (Prema) とNiko Kari (Motopark)は、昨年のStroll同様、周囲の急激なレベル上昇にまだ対応しきれていないという印象ですね。特にSMPシリーズはエントリーが10台ちょっとしかないので、そこで勝ちまくる速さがあると、むしろPPから独走し、バトルを経験しないまま上に上がってしまいます。このFIA-F4(国内)とFIA-F3(欧州)の間を埋めるために、FIAはナショナルF3をF3 Light Seriesとして復活させようとしていますが、さてどうなるのか。。。。

個人的に今シーズン注目しているドライバーは、David Beckmann (Mucke) です。昨年、同じFIA-F4でも40台強ものエントリーを集めるドイツADAC F4でシリーズ2位。今季開幕時はまだ年齢要件を満たさなかったため、16歳の誕生日を待ってのシーズン途中でのデビューでしたが、チームメイトのMikkel Jensen(ADAC Fomel Masters時代には、現在ランキング2位のMaximilian Gunther (Prema) を破ってチャンピオン獲得)と互角に渡り合っています。同じドイツ出身のPascal WehleinのFIA-F3デビュー時を想起させ、今後要注目の一人だと思います。