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2017シーズンレビュー(3) GP3, F4ほか

 

George Russell and ART guys

George Russell (Photo:GP3 Series)

FIA F2同F3と続いて、最後はGP3とその他のシリーズをまとめて振り返ります。

 

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2016年のFormula V8 3.5を振り返る

ルノー撤退の影響

ルノーからのサポートを失って初めて迎えた2016年のFormula V8 3.5(正確にはWorld Series by NissanとFルノーV6の合併により、Fルノー3.5が誕生してから初めて) 当初はそれでもDAMSを除く全チームが、シリーズへのコミットメントを発表していたものの、蓋を開けてみればCarlin、Tech1 Racing、Pons Racingなど、シリーズに長年参戦してきたチームが相次いで撤退。新規チームを加えても、シーズンエントリーは僅か8チーム15台という寂しいグリッドになってしまいました。

また質の面でもドライバー/チーム共に、数年前の全盛期に較べレベルは数段低下。これまで併催されてきたFルノー2.0 Eurocupからは、参戦費用のサポートなどもあり、毎年多くのドライバーが3.5へとステップアップしていましたが、2016年は15年度チャンピオンのJack Aitkenをはじめ多くがGP3やFIA F3に”流出”。3.5へ上がったのはLouis Deletraz、Matevos Isaakyanの二人のみでした。ルノー撤退の影響は予想以上に大きかったと言えます。

 

ベテランとルーキーによるタイトル争い

そんな中行われた16年シーズン。タイトル争いはベテランのTom Dillmann (AVF) と、ルーキーのDeletraz (Fortec Motorsport) の一騎打ちとなりました。最終ラウンド・最終レースまでもつれる激しい争いの末、Dillmannが2010年ドイツF3以来のタイトルを獲得。元GP2ドライバー、Adrian Vallesが起ち上げた新興チームAVFにとっても初めてのタイトルとなりました。経験の差を考慮すれば、もう少し圧倒してほしかった気持ちもありますが、これまで実力の割になかなか結果が付いてこなかったDillmannにとっては、ようやく手にした栄冠でした。

一方、シーズン最多の5勝を挙げたEgor Orudzhev (Arden International) はリタイア5回が響き3位。2015年ランキング2位のMatthieu Vaxiviere (SMP Racing) は新チームのトラブルの多さもあり6位に終わりました。

また唯一の日本人ドライバー、金丸悠 (Teo Martin Motorsport) は昨年のEuroFormula Open同様、プレシーズンテストでは上位タイムを記録するなど期待を抱かせましたが、いざ開幕してみると再び未勝利に終わったばかりか表彰台すらなし。ランキングでは一つ上のRene Binder (Lotus) とほぼダブルスコアという大差を付けられての8位と、ルーキー&新規チームとはいえ全く期待はずれのシーズンに終わりました。

 

17年以降の展望

来季に向けてはWECのサポートシリーズ化が決まり、少しずつですが明るい兆しが見えてきました。欧州外3ラウンドも含みますが、航空便の費用はプロモーター (RPM Racing) のオーナー企業である電通イージスが負担するとのこと。現状ではまだ質量ともに以前ほどの有力なエントリーは集まっていませんが、WECのネームバリューによって、今後どれだけチーム/ドライバーの興味を惹きつけられるかに注目です。

少なくともLMP1やGTEファクトリーチームの眼前でのレースは、大きな魅力になるはずで、F3.5→LMP2→LMP1orGTEプロといった道筋を確立できれば、今後の復権も期待できるのではないでしょうか。

ちなみに以前の記事で少し触れたFIA F2化の可能性は、バーニー・エクレストンがF1の経営から外れたことで消滅となりそうです。これまではGP2の運営も握るバーニーが、FIA傘下に入ることを拒否していましたが、”障害”がなくなったことで当初の予想どおり、GP2からFIA F2への移行が濃厚です。